■東京地検・審査会「起訴相当」の議決東京地検第5検察審査会の議決が告げられた7月31日(木)午後5時から、告訴団の記者会見が福島県庁県政記者室で行われました。その模様は以下の録画で見ることが出来ます。
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2014.7.31 福島原発告訴団 7.31起訴相当!記者会見nomorefukushima2011
以下その概要を記します(数字は録画時刻を示す)
○福島原発事故告訴団団長 武藤類子さんの挨拶(0:18)
福島原発告訴団が申し立てを行った6人全員ではありませんでしたが、特に重大な責任を問われる3人に起訴相当、1人に不起訴不当の議決が出たことは妥当な判断をして頂いたものと思っております。
わたしたちは本当は福島の審査会に申し立てをしたかったのですが、検察の方で福島から東京にこの案件を移送したため、東京の審査会に申し立てをすることになりました。しかし一般の東京都民からなる検察審査会が非常に被害者に寄り添った判断をしてくれたのではないか、と思っています。一般市民が審査するという検察審査会の出した議決は原発事故に対する国民の想いであったというふうに思っています。
検察はこのことを理解し、そして重く受け止めてただちに強制捜査を含めた厳正なる操作を開始していただきたいと思っています。そして必ず、
起訴相当3名不起訴不当1名を起訴にしていただきたいと思います。
福島の被害は今も形を変えながら、拡大しています。一日も早くこの事故を引き起こした人たちが責任を取り、被害者が救済されることを願ってやみません。福島原発告訴団は、引き続き、責任追及を求める活動を続けます。
○弁護団・海渡雄一弁護士からのコメント(代読)(3:18)
今回の決定は福島の人々の被害の重みを理解して出された画期的なものである。
東京電力の役員には、高度の注意義務があることを認めたことは画期的である。
推本*には高い権威があることを認めた。
東京電力が推本*に基づく対策を実施しようとしていたにもかかわらず、停止のリスクをおそれ、土木学会に検討を委 ね、時間稼ぎをしていたと断罪している。
この決定を受け、検察はかならず、4人について起訴して欲しい。
検察が再度の不起訴に持ち込もうと、強制起訴の流れは変わらないだろう。
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注*「推本」とは、「地震調査研究推進本部」の略
http://www.jishin.go.jp/main/index.html 地震調査研究推進本部は、政府の特別の機関で、我が国の地震調査研究を一元的に推進しています。
○告訴団副団長佐藤和義さんから検察審査会議決書の内容紹介(4:15)
参考: 議決書の構成(全18ページ)。
・議決書全文はダウンロードすることが出来ます。
https://docs.google.com/file/d/0B6V4ZwGwBEaxUFlzWXBRc1IwVVk/edit ・海渡雄一弁護士による解説「徹底解説 検察審査会決定:なぜ検察審査会は東京電力役員の起訴を求めることが出来たのか。 検察再捜査と今後の展望」
http://www.labornetjp.org/news/2014/0802kaido・議決の要旨(1ページ)
・議決の趣旨(2ページ)
・議決の理由(2ページ)第1 被疑事実の要旨(2ページ)
第2 検察審査会の判断(3ページ) 1.はじめに(3ページ)
2.事業者には高度な注意義務があること(3ページ)
3.予見可能性、結果回避可能性について(4ページ)
4.津波襲来について(4ページ)
5..津波.の影響について(9ページ)
6.結果回避可能性について (10ページ)
7.規制当局や他の電力事業者等の対応について(12ページ)
8.被疑者らの責任(13ページ)
9.むすび(18ページ)
当検察審査会は、様々な意見を元に、度重なる議論を経た上で、以上のとおり決議するに至った。本件は事案解明という点からも非常に困難な事件であり、未だ明らかとなっていない点も多く存在すると思われる。検察官においては一般市民から選ばれた検察審査員によって構成された当検察審査会の議決の趣旨に沿って、再度、捜査を行った上、適正に判断がなされることを期待するものである。平成26年7月30日 東京第五検察審査会
この後、記者からの質疑応答が行われました(23:56)
注意! 議決書が出されたことを受け、8月8日の「打ち水アクション」は当初予定されていた「地裁前」ではなく、「地検前」集合に変更されたので、お間違えなくお集まりください。(まとめ:あっきい 写真:録画よりお借りしました)
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