原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに

お知らせ 福島原発告訴団 4.30 東京検察審査会への申し立て&激励行動

◆4.30東京検察審査会 申し立て&激励行動◆ 

明日4月30(木)、福島原発告訴団の上京行動があります。ご参加ください
 今年1月13日に、保安院や東電の津波対策担当者らを告訴した「2015年告訴」について、東京地検は4月3日、全員不起訴処分としました。
福島原発告訴団は、十分な捜査を尽くさず、不起訴理由に事実誤認のあるこの処分を不服とし、4月30日に、この事件についても東京検察審査会に申し立てます。勝俣元会長らを告訴した「2012年告訴」では、検察審査会が元会長ら3人を「起訴相当」とし、現在東京第五検察審査会が再度の審査を行っています。

検察審査会への申し立てに合わせ、激励の行動も行います。
■4月30日(木)
  12:00~13:00 【東京地裁前】
*告訴団ブログ記事もご覧ください。

http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2015/04/430.html

申し立て&激励行動の当日は、歴代東電取締役の個人責任を追及している「東電株主代表訴訟」の裁判(口頭弁論期日)が東京地裁で行われます。午後からは参議院議員会館で裁判の報告と学習会が開催され、ご厚意により告訴団からの発言の時間を頂いています。
ぜひ裁判の傍聴や、報告会・学習会へもご参加ください。
*裁判の傍聴は抽選になる場合があります。

■東電株主代表訴訟
 9:30~ 原告によるアピール 東京地裁正面玄関前
10:30~ 裁判(口頭弁論期日) 東京地裁103号法廷
13:30~ 裁判報告・学習会 参議院議員会館 講堂 参加無料
        ○講師:田中三彦さん(科学ジャーナリスト)
詳細は東電株主代表訴訟ブログをご覧ください
http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/blog-entry-183.html

◆5.21告訴団院内集会◆
5月21日(木)の午後に、参議院議員会館講堂で院内集会を予定しております。
詳細はまた後日お知らせいたします。

福島原発告訴団 本部事務局

脱原発川内テント(別名、久見崎テント)からの通信

●テント前に巨大看板建つ
流れ着いた竹棒で作った「再稼働阻止」の巨大看板。作業はテントメンバー4人に加え、現地薩摩川内市、日置市の住民など30人程の応援のもと2時間で終了。その後浜ノ茶屋で昼食を兼ね、「 再稼働阻止を如何に戦うか」をテーマに懇談した。

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● 住民のテント

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●鯉のぼりがなびく

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4月22日 鹿児島・川内原発再稼働差し止め仮処分申請に不当判決

■脱原発川内テント (別名:久見崎テント)から
 久し振りの青空だというのに、鹿児島地裁の前田裁判長は、川内原発再稼働差し止めの仮処分申請に却下の決定を下した。
 一言でいえば迷判決。九電側の主張に「合理性が無いとは言えない」「一応の合理性があり」のオンパレードで、九電の守護神かの有り様だ。しかし、弁護団は意気軒昂だ。なぜか? 判決文は首尾一貫を欠き、論理と判断の矛盾が随所にある。高裁に即時抗告し闘い抜くと語った。

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■川内原発再稼働差止裁判仮処分却下決定について、脱原発弁護団声明

○海渡 雄一さんからのコメント
 ぜひ、この声明の末尾に引用した決定の結論部分をお読み下さい。自ら破綻を認めている内容です。また、広範な市民の支持の力があれば、このような決定を覆すことができることを、この結論部分は示していると言えます。高浜決定と川内決定の二つの決定の意義の学習会などを企画していただければ、脱原発弁護団のメンバーが全国に伺います。どうか、よろしくお願いします。

<弁護団声明>
司法機関の住民の安全を守る責務を放棄した鹿児島地方裁判所
川内原発第1号機、2号機再稼働差止仮処分決定に強く抗議する

2015(平成27)年4月22日

脱原発弁護団全国連絡会
 共同代表 河合 弘之
 同    海渡 雄一
 
◎裁判所の権力迎合の態度に抗議する

4月14日の福井地裁の高浜原発差止決定に続き、川内原発の再稼働差止の決定が期待されていたが、4月22日、鹿児島地方裁判所は、川内原発1、2号機について再稼働の差止を求める仮処分申立てを却下した。私たちも、裁判所の審理の姿勢から良い決定が出されるのではないかと期待していたこともあり、却下決定は意外なものであった。
 人権の砦として国民の人格権を守るという司法の責務を負いながら、数々の電力会社と国の説明の不合理を認めながら、再稼働を認めないという当然の司法判断を示すことができなかった裁判官に対して、その行政への迎合と臆病な態度を、我々は強く非難しなければならない。
 本決定は、まず立証責任の分配において、「まずは電力会社の側で、新規制基準の内容及び原子力規制委員会による新規制基準への適合性判断に不合理な点のないことを相当の根拠を示し、かつ、必要な資料を提出して主張疎明する必要があり、債務者が主張疎明を尽くした場合、住民側で、原子炉施設の安全性に欠ける点があり、その生命、身体等の人格的利益の侵害又はそのおそれがあることについて、主張疎明をしなければならない。」としている。そして、これは行政の適合性審査の判断がなされた場合、これを否定し、過酷事故発生の蓋然性についてまで高度の立証を住民側に求めるものであって、批判の強かった浜岡原発訴訟の静岡地裁決定と同様の立場である。
 また、本件決定は、規制委員会の公式の決定ではない「安全目標」に依拠し、規制基準は、福島第一原発における事故の経験等をも考慮した最新の科学的知見及び「安全目標」に照らし、その内容に不合理な点は認められないとしている。しかし、この安全目標に照らした定量的な論証などはなされていない。また、川内原発は安全目標を満たしているという決定内容は、証拠によって裏付けられていない。

◎平均像で地震想定することを認めた裁判所

 本決定の最大の欠陥は、福島第一原発事故のもたらした被害の現実を全く直視せず、耐震設計、とりわけ基準地震動の想定方法を改めなかった点である。
本決定は、争いのない事実として、福島第1原発において、「過酷事故によって大量の放射性物質の拡散と汚染水の海洋流出という未曾有の災害を引き起こした」としているが、多くの生命が失われ、国土が奪われた福島原発事故の被害をどこまで理解して書かれたのか疑問である。
そして、福島第一原発事故により、原発事故のもたらす甚大な人権侵害が明らかになったであるから、原発を再稼働するためには、極めて高い安全性が確保されなければならないことは自明のことであった。
 にもかかわらず、本決定は、「地震発生のメカニズムについての知見(その地域ごとに発生する地震の様式、規模、頻度等に一定の傾向が認められる)等に照らせば、このような地域的な傾向を考慮して平均像を用いた検討を行うことは相当であり、平均像の利用自体が新規制基準の不合理性を基礎付けることにはならない」「平均像を導くための基礎データの中に平均像から大きくかい離した既往地震が含まれるとしても、その地域的な特性(震源特性、伝播経路特性、敷地地盤の特性)が本件敷地と大きく異なるのであれば、その既往地震を考慮しなくても不合理とはいえない」としてしまった。
 本決定は、震源を特定せず策定する地震動について、九州電力が主張するように付加的・補完的なものと位置付けることはできず、新たな知見が得られた場合に、これらの観測記録に基づいて「震源を特定せず策定する地震動」の評価を実施すべきであると述べた(148-151頁)。この判示は、住民らの主張を一部容れたものであるが、最終的にはそれが最新の知見であるから合理的であるかのような結論を導いている。最新の知見であっても、現時点で安全上問題があることを認めながら、再稼働を許した決定は不当の極みである。

◎不十分な耐震設計を安全余裕やシビアアクシデント対策によって補完するのは間違い

また、決定は、耐震設計においては、評価基準値が実際に建物等が壊れる限界値との関係で十分な余裕が確保されている、設計段階でも評価基準値に対して上限とならないように工学的な判断に基づく余裕が確保されているなどとした(153-155頁)。
しかし、耐震設計に当たって、このような「余裕」に依拠することが誤っていることは、高浜原発差止決定が次のように述べているところからも明らかである。
「一般的に設備の設計に当たって、様々な構造物の材質のばらつき、溶接や保守管理の良否等の不確定要素が絡むから、求められるべき基準をぎりぎり満たすのではなく同基準値の何倍かの.余裕を持たせた設計がなされることが認められる。このように設計した場合でも、基準を超えれば設備の安全は確保できない。この基準を超える負荷がかかっても設備が損傷しないことも当然あるが、それは単に上記の不確定要素が比較的安定していたことを意味するにすぎないのであって、安全が確保されていたからではない。」
また、本決定は、「新規制基準に従い、重大事故が発生し得ることを前提とする安全対策(シビアアクシデント対策)として、保安設備の追加配備等の対策を行っている。これらの安全対策によっても地震に起因する事故により放射性物質が外部環境に放出されることを相当程度防ぐことができるというべきである」として、この点も、耐震設計が厳密なものでなくても良い理由の一つとして援用している(155-156頁)。これも、多重防護の考え方の自己否定である。この点についても、高浜原発差止決定が次のようにのべているのが正しい。「多重防護とは堅固な第1陣が突破されたとしてもなお第2陣、第3陣が控えているという備えの在り方を指すと解されるのであって、第1陣の備えが貧弱なため、いきなり背水の陣と
なるような備えの在り方は多重防護の意義からはずれるものと思われる。」

◎破局噴火のリスクを無視した決定

 南九州地方は、破局噴火を起こしたカルデラが数多く存在する地域であり、原発を設置する立地としては極めて不適切な場所である。九州電力は
①カルデラ噴火は定期的な周期で発生するが現在はその周期にないこと、
②破局的噴火に先行して発生するプリニー式噴火ステージの兆候がみられないこと、
③カルデラ火山の地下浅部には大規模なマグマ溜まりはないことから、破局噴火が起こる可能性は十分に小さいこと、
から立地に問題はないと主張していた。
 本決定は、「原子力規制委員会は、本件原子炉施設に係る火山事象の影響評価についても、火山学の専門家の関与・協力を得ながら厳格かつ詳細な調査審議を行ったものと評価できるから・・・不合理な点は認められない」とするが、完全な事実誤認である。川内原発の火山影響の審査過程で、火山学者は誰も招聘されていない。火山影響評価ガイドをつくる段階で、一度だけ、火山学者が招聘されただけである。
 本決定は、住民側の主張を容れ、長岡の噴火ステージ論とドルイット論文が一般理論のように依拠していることには強い批判があることは認めた。しかし、この批判が妥当するとしてもマグマだまりの状況等の知見、調査結果と総合考慮されるので、不合理とはいえないとしてしまった。現時点では、マグマだまりの状況を的確に調査する手法は確立されておらず、決定は事実誤認である。

◎火山学会の大勢は破局的噴火の活動可能性を認めている

 また、本決定は、破局的噴火の活動可能性が十分に小さいといえないと考える火山学者が、一定数存在することを認めつつ、火山学会提言の中で、この点が特に言及されていないことから、火山学会の多数を占めるものではないなどと判示し、石原火山学会原子力問題委員会委員長が、適合性審査の判断に疑問が残ると述べたことを無視している。本決定は、他の箇所では「火山学者50人にアンケートを実施したところ、そのうち29人がカルデラ火山の破局的噴火によって本件原子炉施設が被害を受けるリスクがあると回答したとの報道がある」と認定しており、学会の多数が規制委員会の決定に疑問を呈していることは明らかである。
決定後のNHK報道もこのことを裏付けている。火山噴火予知連絡会の会長で、東京大学の藤井敏嗣名誉教授は、「今回の決定では、火山による影響について、『国の新しい規制基準の内容に不合理な点は認められない』としている。しかし、現在の知見では破局的な噴火の発生は事前に把握することが難しいのに、新しい規制基準ではモニタリングを行うことでカルデラの破局的な噴火を予知できることを暗示するなど、不合理な点があることは火山学会の委員会でもすでに指摘しているとおりだ。また、火山活動による原発への影響の評価について、火山の専門家が詳細な検証や評価に関わったという話は聞いたことがない」「カルデラ火山の破局的な噴火については、いつ発生するかは分からないものの、火山
学者の多くは、間違いなく発生すると考えており、『可能性が十分に小さいとは言えないと考える火山学者が火山学会の多数を占めるものとまでは認められない』とする決定の内容は実態とは逆で、決定では破局的噴火の可能性が十分低いと認定する基準も提示されていない。火山による影響については、今回の判断は、九州電力側の主張をそのまま受け止めた内容で、しっかりとした検討がされていないのではないか。」と述べたという。決定内容は、明らかな事実誤認であり、抗告審でこの誤りは必ず正さなければならない。

◎実効性のない避難計画を一応の合理性があるとした決定

 さらには、避難計画の不備についても、要支援者の避難計画は立てられておらず、鹿児島県知事自身も10㎞以遠の地域に関しては実効性のある避難計画を定めることは不可能であると自認しているレベルの避難計画であるにも拘わらず、避難計画に問題はないとしたのである。住民の生命身体の安全という、人格権の根幹部分を軽視した極めて不当な判断というほかない。
 
◎決定は事故のリスクを認めつつ、行政に追随している

 このように、本決定は極めて不当なものである。福島原発事故後、昨年5月の大飯原発に関する福井地裁判決、11月の大飯・高浜原発に関する大津地裁仮処分(結論は却下であったが、実質的には新規制基準の不合理性を指摘している)、そして、今月14日に福井地裁で出された高浜原発3、4号機に関する福井地裁仮処分と、原発の危険性を指摘する良識的な司法判断の流れにも反する。
本決定は、その結論において、不可解な判示を行っている。住民の訴えを却下する判断を示した後に、「地震や火山活動等の自然現象も十分に解明されているものではなく、債務者や原子力規制委員会が前提としている地震や火山活動に対する理解が実態とかい離している可能性が全くないとは言い切れないし、確率論的安全評価の手法にも不確定な要素が含まれていることは否定できないのであって、債権者らが主張するように更に厳しい基準で原子炉施設の安全性を審査すべきであるという考え方も成り立ち得ないものではない。したがって、今後、原子炉施設について更に厳しい安全性を求めるという社会的合意が形成されたと認められる場合においては、そうした安全性のレベルを基に周辺住民の人格的利益
の侵害又はそのおそれの有無を判断すべきこととなるものと考えられる」としているのである。
自らの判断に対する自信のなさを、これほどあからさまに表現した決定があっただろうか。しかし、裁判所はこのような薄弱な根拠で川内原発の再稼働を認めてしまったのである。このような判示は裁判官の責任逃れのための言い訳と気休めというべきものであり、事故防止のためには何の役にも立たないだろう。川内原発の再稼働によって、次なる過酷事故が発生した場合には、電力会社や国だけでなく、裁判官もまた同罪であるといわなければならない。
今月14日に発せられた高浜原発差止決定に対しては、報道によれば、支持する人が65.7%と、支持しない人の22.5%を大きく上回っている。してみれば、高浜原発差止決定こそが、あらたな「社会的合意」となっており、国民世論に反する本件決定は、既に自らの論理によって無効なものとなっているといわなければならない。

◎原発を止めるまで私たちの闘いは続く

脱原発弁護団全国連絡会は、今年7月にも迫っている川内原発の再稼働を阻止するため、本決定に対する即時抗告審の審理を全面的に支援するとともに、川内原発をはじめとするすべての原発の再稼働をさせないため、あらゆる法的手段を駆使して闘い続けることを宣言する。
以上

4月14日 高浜原発再稼動差し止め訴訟に勝利した 

<判決文 主文> 高浜発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。

▼勝利判決
Image2判決

▼勝利して本当にうれしい
Image勝利した2

▼記者会見場
Image記者会見2

▼今までの闘いを語る中島哲演さんと原告たち
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【速報】4/14 高浜原発再稼働差止め仮処分福井地裁決定要旨全文

「新規制基準は緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない」 2015年4月14日

平成26年(ヨ)第31号 高浜原発3、4号機運転差止仮処分命令申立事件

主文

1 債務者(関西電力)は、福井県大飯郡高浜町田ノ浦1において、高浜発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。

2 申立費用は債務者の負担とする。

理由の要旨

1 基準地震動である700ガルを超える地震について

基準地震動は原発に到来することが想定できる最大の地震動であり、基準地震動を適切に策定することは、原発の耐震安全性確保の基礎であり、基準地震動を超える地震はあってはならないはずである。

しかし、全国で20箇所にも満たない原発のうち4つの原発に5回にわたり想定した地震動を超える地震が平成17年以後10年足らずの問に到来している。
本件原発の地震想定が基本的には上記4つの原発におけるのと同様、過去における地震の記録と周辺の活断層の調査分析という手法に基づいてなされ、活断層の評価方法にも大きな違いがないにもかかわらず債務者の本件原発の地震想定だけが信頼に値するという根拠は見い出せない。

加えて、活断層の状況から地震動の強さを推定する方式の提言者である入倉孝次郎教授は、新聞記者の取材に応じて、「基準地震動は計算で出た一番大きな揺れの値のように思われることがあるが、そうではない。」「私は科学的な式を使って計算方法を提案してきたが、平均からずれた地震はいくらでもあり、観測そのものが間違っていることもある。」と答えている。地震の平均像を基礎として万一の事故に備えなければならない原子力発電所の基準地震動を策定することに合理性は見い出し難いから、基準地震動はその実績のみならず理論面でも信頼性を失っていることになる。

基準地震動を超える地震が到来すれば、施設が破損するおそれがあり、その場合、事態の把握の困難性や時間的な制約の下、収束を図るには多くの困難が伴い、炉心損傷に至る危険が認められる。

2 基準地震動である700ガル未満の地震について

本件原発の運転開始時の基準地震動は370ガルであったところ、安全余裕があるとの理由で根本的な耐震補強工事がなされることがないまま、550ガルに引き上げられ、更に新規制基準の実施を機に700ガルにまで引き上げられた。原発の耐震安全性確保の基礎となるべき基準地震動の数値だけを引き上げるという対応は社会的に許容できることではないし、債務者のいう安全設計思想と相容れないものと思われる。

基準地震動である700ガルを下回る地震によって外部電源が断たれ、かつ主給水ポンプが破損し主給水が断たれるおそれがあることは債務者においてこれを自認しているところである。外部電源と主給水によって冷却機能を維持するのが原子炉の本来の姿である。安全確保の上で不可欠な役割を第1次的に担う設備はこれを安全上重要な設備であるとして、その役割にふさわしい耐震性を求めるのが健全な社会通念であると考えられる。このよう
な設備を安全上重要な設備でないとする債務者の主張は理解に苦しむ。債務者は本件原発の安全設備は多重防護の考えに基づき安全性を確保する設計となっていると主張しているところ、多重防護とは堅固な第1陣が突破されたとしてもなお第2陣、第3陣が控えているという備えの在り方を指すと解されるのであって、第1陣の備えが貧弱なため、いきなり背水の陣となるような備えの在り方は多重防護の意義からはずれるものと思われる。
基準地震動である700ガル未満の地震によっても冷却機能喪失による炉心損傷に至る危険が認められる。

3 冷却機能の維持についての小括

日本列島は4つのプレートの境目に位置しており、全世界の地震の1割が我が国の国土で発生し、日本国内に地震の空白地帯は存在しない。債務者は基準地震動を超える地震が到来してしまった他の原発敷地についての地域的特性や高浜原発との地域差を強調しているが、これらはそれ自体確たるものではないし、我が国全体が置かれている上記のような厳然たる事実の前では大きな意味を持つこともないと考えられる。各地の原発敷地外に幾たびか到来した激しい地震や各地の原発敷地に5回にわたり到来した基準地震動を超える地震が高浜原発には到来しないというのは根拠に乏しい楽観的見通しにしかすぎない上、基準地震動に満たない地震によっても冷却機能喪失による重大な事故が生じ得るというのであれば、そこでの危険は、万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険である。

4 使用済み核燃料について

使用済み核燃料は我が国の存続に関わるほどの被害を及ぼす可能性があるのに、格納容器のような堅固な施設によって閉じ込められていない。使用済み核燃料を閉じ込めておくための堅固な設備を設けるためには膨大な費用を要するということに加え、国民の安全が何よりも優先されるべきであるとの見識に立つのではなく、深刻な事故はめったに起きないだろうという見通しのもとにかような対応が成り立っているといわざるを得ない。また、使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性もBクラスである。

5 被保全債権について

本件原発の脆弱性は、①基準地震動の策定基準を見直し、基準地震動を大幅に引き上げ、それに応じた根本的な耐震工事を実施する、②外部電源と主給水の双方について基準地震動に耐えられるように耐震性をSクラスにする、③使用済み核燃料を堅固な施設で囲い込む、④使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性をSクラスにするという各方策がとられることによってしか解消できない。また、地震の際の事態の把握の困難性は使用済み核燃料プールに係る計測装置がSクラスであることの必要性を基礎付けるものであるし、中央制御室へ放射性物質が及ぶ危険性は耐震性及び放射性物質に対する防御機能が高い免震重要棟の設置の必要性を裏付けるものといえるのに、原子力規制委員会が策定した新規制基準は上記のいずれの点についても規制の対象としていない。免震重要棟についてはその設置が予定されてはいるものの、猶予期間が設けられているところ、地震が人間の計画、
意図とは全く無関係に起こるものである以上、かような規制方法に合理性がないことは自明である。

原子力規制委員会が設置変更許可をするためには、申請に係る原子炉施設が新規制基準に適合するとの専門技術的な見地からする合理的な審査を経なければならないし、新規制基準自体も合理的なものでなければならないが、その趣旨は、当該原子炉施設の周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼす等の深刻な災害が万が一にも起こらないようにするため、原発設備の安全性につき十分な審査を行わせることにある(最高裁判所平成4年10月29日第一小法廷判決、伊方最高裁判決)。そうすると、新規制基準に求められるべき合理性とは、原発の設備が基準に適合すれば深刻な災害を引き起こすおそれが万が一にもないといえるような厳格な内容を備えていることであると解すべきことになる。しかるに、新規制基準は上記のとおり、緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない。新規制基準は合理性を欠くものである。そうである以上、その新規制基準に本件原発施設が適合するか否かについて判断するまでもなく債権者らが人格権を侵害される具体的危険性即ち被保全債権の存在が認められる。

6 保全の必要性について

本件原発の事故によって債権者らは取り返しのつかない損害を被るおそれが生じることになり、本案訴訟の結論を待つ余裕がなく、また、原子力規制委員会の設置変更許可がなされた現時点においては、保全の必要性も認められる。

速報 4/14 朝日新聞報道  高浜原発再稼働を差し止め 

◆朝日新聞報道
高浜原発再稼働を差し止め 福井地裁が仮処分決定


 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町、定期検査中)について、福井地裁の樋口英明裁判長は14日、再稼働を差し止める仮処分決定を出した。原発の運転をただちに禁じる司法判断は初めて。2基の原発は当面動かせず、関電がめざす11月の再稼働も難しくなる可能性がある。

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▲インタビューをうける山本太郎議員 となりに経産省前テントひろばで活動する木村さんが。

「原発の新規制基準「合理性欠く」

 仮処分を申し立てたのは福井、京都、大阪、兵庫4府県の住民9人。
 住民側は、高浜原発の使用済み核燃料プールは原子炉のように堅固な施設に囲われていないなどとして、その安全性は「確たる根拠がない脆弱(ぜいじゃく)なものだ」と主張。「重大事故が起きれば、生存権を基礎とする住民らの人格権が侵害される」と訴えていた。

 一方、関電側は、津波の被害を受けても原子炉の冷却ができるよう発電装置を準備していることなどを挙げ、安全性を強調。「具体的な危険はない」と申し立ての却下を求めていた。

 樋口裁判長は昨年5月、関電大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転をめぐる訴訟で差し止めを命じる判決を出した。だが、関電が控訴して判決は確定せず、原子力規制委員会が新規制基準にすべて適合すると判断すれば再稼働できる状態にある。

 このため住民らは昨年12月、より法的な即効力がある仮処分の手続きをとり、大飯、高浜両原発の再稼働差し止めを求めて訴えた。樋口裁判長は、再稼働に向けた規制委の審査に今年2月に合格した高浜原発についての判断を先行させる考えを表明。慎重な検討を求める関電側の主張を退け、3月に審理を打ち切っていた。(室矢英樹、太田航)

◆産経新聞報道(一部分を抜粋)

 樋口裁判長は昨年5月にも大飯3、4号機の再稼働の差し止めを命じる判決を言い渡し、関電側が控訴している。今月1日付で名古屋家裁に異動したが、職務代行が認められ、今回の決定を出した。

4月13日 福島原発告訴団の緊急行動 集まれ!

◆4.13緊急行動! 検審激励&地検抗議

○告訴団ブログより
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/

今年の1月13日に福島原発告訴団が、旧保安院や東電の津波対策担当者らを告訴・告発した件(2015年告訴)について、4月3日、東京地検より全員を不起訴処分としたことが通知されました。
告訴してからわずか2か月半の決定であり、まともな捜査が行われたとは到底考えられません。不起訴理由についても告訴団が以前に指摘した地検の事実誤認や新証拠についてはほとんど触れず、以前の理由書の焼き直しに過ぎません。

 大津波を予測しながら対策を怠ってきた東電幹部、それを手助けすらする規制当局の官僚、その責任を問わず野放しにする検察庁、被害者が救われないあまりの惨状にあきれ果てるばかりですが、「あきれ果ててもあきらめない!」
 私たちは、真実を追い求め、この原発事故の責任を追及し続けます。

○激励と抗議行動に参加してください。
■4月13日(月)
11:15~11:45 【東京地裁前】 東京検察審査会への「激励行動」
12:00~12:30 【東京地検前】 東京地検への「抗議行動」

4月1日 東電本社前 抗議行動に90名

毎月1回の東電前抗議行動について、「たんぽぽ舎」のメルマガの助けをかりて報告します。

○昼間は暖かかったが、夕方からは寒くなり、小雨も降る。午後5時半から6時半まで、再稼働阻止全国ネット主催の「川内原発再稼働やめろ!」九州電力東京支社抗議行動(JR有楽町駅:有楽町電気ビル前)が行われた。参加者は約80人。

○引き続き(と言っても、有楽町駅前から新橋駅そばまで移動)、午後6時50分から、東京電力本店前で「東電の情報隠しは許せない!放射能汚染水止めろ!柏崎刈羽原発再稼働するな!」の抗議行動が行われた。参加者は約90人。

○冒頭、抗議参加者のカンパにより新調された「東電抗議用横断幕」がおひろめされた。
・「柏崎刈羽原発の再稼働反対 原発なくても電気は足りてる」 (青色地)
・「東電は原発事故の責任を認めよ!被害者賠償 汚染水流すな 作業員守れ」 (黄色地)

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その後、リレートーク。
日本音楽協議会による「音楽での抗議」が行われた。

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○更に、情勢報告として、木村結(東電株主代表訴訟:事務局長)さんから、「東電福島第一原発事故の責任は東京電力にあるとの自覚の欠如、事故の原因解明に非協力的な情報隠ぺい・捏造体質、原発事故被害者への補償・賠償を値切るために多額の東電側弁護士費用を計上するなどを挙げて、国民感情とは離れた不誠実極まりない東京電力の体質に関する報告」がなされた。
 シュプレヒコールに「東京電力犯罪者」を加えた。

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さらにリレートークを行い、最後に、ドンパン節(柏崎刈羽バージョン)を全員で歌って、抗議行動を締めくくり、午後7時45分に終了
次回は5月13日(水)

(まとめと写真:あれこれ屋)

お知らせ 4月8日 弁護士会館・ホールで映画『日本の原発』上映会

◆ 映画『日本と原発』の無料公開案内

 日時 4月8日(水)18時~20時30分(上映時間2時間15分)

 場所 東京霞ヶ関 弁護士会館(東京地裁裏・日比谷公園霞門向かい) クレオ
            
 主催 二弁  http://niben.jp/news/ippan/2015/150309111243.html  参加費無料、先着順

 当日は映画監督の河合弘之弁護士が挨拶されます。海渡弁護士も挨拶されます。

※入場料は無料です。事前にメールで申込みが必要です。
事前申込みが無くても席が空いていれば入れると思いますが、満席の場合は、入れないと思います。
是非、メールで、事前申込みしてください。

【申込方法】参加者は、件名を4/8映画上映会参加とし、本文に氏名を記載したメールを下記アドレス宛にお送りください。
【宛先】E-mail:kankyo-event@niben.or.jp

がんばれ検察審査会!「強制起訴」で刑事裁判を! 検審激励行動・院内集会

「2012年に福島原発告訴団が東電幹部や政府機関などの罪を問う告訴・告発した事件は­再び、検察審査会が審査に入り、再度「起訴すべき」という判断が出れば「強制起訴」に­。検察庁が見逃したこの重大な犯罪を、一般の市民による検察審査会が、刑事裁判をおこす­という判断を下すよう働きかけていきます」(呼びかけのちらしより)。
その働きかけの一環として3月24日(火)12:00から検察審査会前で約250名が集まり、激励行動を行いました。


その模様はUplanさんの録画で見ることが出来ます。
ttps://www.youtube.com/watch?v=l0wjjYtfCag

Image2抗議開始

<検審激励行動>
発言者は以下のとおり(数字は録画登場時間)。

●武藤類子さん(福島原発告訴団団長)
●広瀬隆さん(2:17)

Image2広瀬

●浅田正文さん(金沢に避難)(4:40)
●森井マサコさん(告訴団甲信越)(8:58)
●村田ヒロミさん(南相馬市から横浜に避難)(11:15)
*到着が遅れていた福島からのバスが到着(16:20)
●男性(16:33)
●篠崎さん(栃木県那須市在住)(18:30)

●保田弁護士(20:47)
●海渡弁護士(22:40)
●河合弁護士(27:38)

福島からの発言:
●蛇石郁子さん(37:50)
●男性(田村市から避難)(40:45)
●古川さん(住所不定)避難者(46:05)

Image2古川

●三春の方(木屋さん?)(47:19)
●佐々木慶子さん(49:25)
●佐藤和良さん(福島原発告訴団副団長)(51:48)


シュプレヒコール(54:16)

<院内集会>
午後1時からは参議院議員会館講堂で院内集会が開かれました。300人ほどの参加者がありました。
その模様はUplanさんの録画で見ることが出来ます。司会は人見やよいさん。
https://www.youtube.com/watch?v=dg6mgcGCF1k

発言者は以下のとおり。
●武藤類子さん
●保田弁護士(5:09)
●海渡弁護士(13:37)
●河合弁護士(30:00)
●地脇美和さん(2015年告訴参加への呼びかけ)(41:50)
●福島瑞穂議員(44:36)

●ゲストスピーチ:落合恵子さん(47:38)

(*「反対を叫ぶことも大事。でも暮らしを大切にしていくわたしたちでありたい。生活を大事にしましょう」という言葉で結ばれたスピーチはとても心に残るものでした。ぜひ、録画を見てください)。

Image2落合

●佐藤和良さん(汚染水問題の報告)(1:21:35)
●人見やよいさん(3.12汚染水問題に関する緊急政府交渉報告)(1:30:42) 


Image2人見

閉会

<参加者の感想>
24日お昼時、東京地裁前では250余りの人の怒りと、被疑者らが強制起訴されることを求めるシュプレヒコールの声が何度も響きわたりました。
フクイチ事故から4年過ぎた今でも、収束の目途はたたず、12万人の人達が避難しているというのに、政府は、電力会社各社、規制委と一体となって原発再稼働に向けて動いています。
私達は、金曜官邸前デモや大小様々な各地の集会、デモで原発反対の声を上げ続けていますが、先が見えないこの福島の事故の原因をつくった張本人達が裁かれない限り、反省のない中で再び大事故が起きる可能性は免れないと思います。このままでは、福島の人も多くの国民も到底納得できないのではないでしょうか?

河合弁護団長は、「私達は権力と闘っているのではない。悪と闘っているのだ。勝つまで諦めない。諦めないから絶対負けない。」と、力強く話され、規制委の無責任さに対しても今後訴えていきたいということでした。
今、安倍政権下で、全ての政策が民意とはかけ離れた形で強引に推し進められ、私達の危機感は募るばかりです。
福島原発告訴団が、これからも様々に調査を進め、”悪”への飽くなき追及を続けていくことを願ってやみません。そして私達にできることとして、サポーターとなって声を上げ、周囲にも拡げていくことが大事なのだと思います。 (Y.E.)

(まとめ:あっきい  写真:Uplanさんの録画より)

プロフィール

原発いらない女たちのテントひろば

Author:原発いらない女たちのテントひろば
「未来を孕むとつきとおかのテント行動」を引き継ぐ新ブログにようこそ!

「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」は
東京・霞が関の「経産省前テントひろば」を拠点とした、女性による脱原発・反原発のアクションです。
 年齢もバックグラウンドも様々な女たちが、福島原発事故に対して立ち上がった「原発いらない福島の女たち」につながろうと集まって来ました。
 それ以来、つねに新しい仲間を迎えながら、「原発を止めたい」「子どもたちを守りたい」という思いのもとにテントを拠点に多様な活動を続けています。
 生きること、暮らすこと、命をつなぐこと。小さく、ささやかなものへの眼差しを大事にして、「原発」という強大な構造を変えて行けることを固く信じて。
 このブログはもう一つの「テントひろば」。誰にでも開かれた、語らいと学びと交流の場です。世界中の女たちに呼びかけます。
「強く、そしてしなやかにつながっていきましょう!」

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