原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに

ミュラー・柴勵子さん@あおぞら放送「テントひろばから~」

ミュラー・柴勵子さん@あおぞら放送「テントひろばから~」
(2013年6月21日放送)

この日の放送の「反原発で行こう」のコーナーでは、まず、長年ドイツに住み、現在一時帰国中のミュラー・柴勵子さんから、3.11以後のドイツの動き、ドイツの再生可能エネルギーの実情などについて伺った。キャスターは松元ちえさん(M)、ひまわりさん(H)。残念ながら雨が降っていたので、放送は第二テント内に設けられたスタジオで行われ、ギャラリーは傘をさしながらそれを見守った。

ミュラー・柴さん


3・11
3.11のとき、隣に住む屋根ふき職人の方が、あなたのおうちは大丈夫だったか、と聞きに来てくれた。日本は唯一の原爆を受けた国なのに、まさか原発があるとは知らなかったけれど、本当でしょうか、と言われたことが衝撃でした。ドイツはチェルノブイリに非常に多くを学び、さらにフクシマに学んだということを日本の方々にわかっていただきたい。日本は当事国なのだから、学べる体制になってほしいと思っています。
M: 日本では、ドイツの脱原発はメルケル首相の貢献として賞賛されているが、ドイツではどう受け止められているか。
ミュラー:脱原発はメルケルの貢献ではなくて、その前の社民党と緑の党の連立政権のときに脱原発を決めたあとに、メルケルはその時期を延ばすことをやった。1980年代に緑の党が国会(連邦議会)に議席をもった時から、長い長い時間をかけて市民の力でここまでもってきたことをぜひ、わかって力を合わせて頂きたいと思う。環境運動と平和運動がいっしょになってやってきた。IPPNW(核戦争防止国際医師会議)という核兵器に反対する国際的な医師の組織がある。日本の医師も加盟している。核兵器と原発は1つのメダルの裏表とわたしたちは言っていた。医師の会はどちらかと言うと核武装反対の方に寄っていたが、チェルノブイリ以来、ふたつを同時にやらなければいけないと考えるようになったので、原発反対の運動が強くなったとわたしはとらえている。
M: 日本では原発輸出と国内では再稼働の動きがあるが、その点についてどう思うか。
ミュラー:ドイツも国としては何年までに原発を止めるということは着々とやっているが、2012年にブラジルに大きな原発をつくるための投資を決めた(輸出ではない)。自分たちは脱原発を決めたのに、よそのところでは汚いものを売ったりするのはどうか、という声があがり、環境団体、平和団体が強く反対運動を起こしている。
 ドイツの自然エネルギー開発については、脱原発はもちろんだが、並行して再生可能エネルギーも促進して行かなければいけないと考えられている。ドイツは再生可能エネルギーの利用が進んでいていいわね、と言われるが、これも政策的に政治がやったのではなく、市民が自分たちでエネルギーを作って消費するのが一番よいのではないか、という考えはだいぶ前からあった。

初めてのデモ@デュッセルドルフ

「さよなら原発デュッセルドルフ」の第1回目のデモの動画:
http://www.youtube.com/watch?v=iXP1c7pHdjs&feature=em-share_video_user

ドイツ

imageドイツ
(写真は第2回デモ(10月)の様子)

 (映像を見せながら)去年の夏、デュッセルドルフで初めて日本人がデモをした。デュッセルドルフはヨーロッパ最大の日本人コロニーと言われていて、日本人が6万人もいる。総領事館もあり、駐在員も多く、東電や商社の社員もいるとても大変なところ。300名くらいが集まったが、日本人が初めてのデモをするというので、やる人もドキドキしていた。デモというより「ひまわりアート」という形で、1500本のひまわりを朝、刈り取りに行って、ライン川にかかる橋の欄干に結びつけて、最後は灯篭流しのようにライン川に流した。
 これまでにデモは3回、講演会の共催などもした。ドイツの方から発信しましょうということで始めた。今、ヨーロッパ12、アメリカに1つのグループが集まった「さよなら原発のネットワーク」がある。日本の行動と連携してやるときもあるし、クリスマスマーケットのような人出の多いときにやることもある。
日本のデモとは違って、警察がいい意味で協力的で、(デモを)やりやすいようにやってくれる。ダメなときはダメなんだけど、理不尽なことは言わないことが特徴かなと思う。

ドキュメンタリー映画「シェーナウの想い」

シェーナウの想い

(写真を見せながら)シェーナウというのは、ドイツ南部シュヴァルツヴァルト(黒い森)にある小さな町。平和で、どちらかというと保守的な町です。チェルノブイリから1700キロ離れているのに、西風にのって放射性物質がばらまかれて、牛乳も飲めない、野菜も食べられないという状態になった。しかも、シェーナウの20~30キロ先に原発がある。もしも、あそこの原発が爆発したら、わたしたちこそ、流浪の民じゃないの、といいうので、子どもをもつ親たちが非常に心配して食べ物のことなどをやっているうちに、なぜ、わたしたちはこの大きな、しかも40%が原発依存の独占的な会社の電気を使わなければならないのか、と考えるようになった。10年の市民運動が実を結んで、市民が再生可能エネルギー100%の電力会社をたちあげた。
市民グループは(1)自分たちで電力会社を選べる、(2)エネルギーミックスを公表すべきだと考えた。
 ここのプロテスタントの教会は屋根一面に太陽光パネルを置いている。太陽光パネルをつけているときに町の文化庁の役人が、「ここは文化財保護だから、勝手に太陽光パネルなどつけるな」といちゃもんをつけて来た。この教会は割と新しい教会なので、いつから文化財になったのか、と聞くと、今からですと言った。そのときの牧師さんは自分の首をかけて、パネルをつけることに決めていたという。クリスチャンの方は知っていると思うが、「創世記」にちなんで、この屋根を「創造の窓」と名づけている。こんなに屋根一面にパネルが置かれている教会はドイツでも唯一です。
 当時のエネルギー法というのは戦争に合わせて作られた1935年以来の古いものだった。1970年に市が持っていた電力会社を当時の独占電力会社が買い取るときに、シェーナウの町中を流れているヴァイス川で機能している水力発電所を止めることを条件の1つにした。そのため、それまであった水力発電はすべて止められてしまった。
 市民の電力会社では、ここは水が豊かなところなので、90%は水力発電だが、いわゆる大きなものではなくて、1Mw以下の小水力発電を出来るだけ所有者を個人にして助成、促進するという民主的な取り組みをしている。会社に一番近い水力発電の現場をみたいと言ったら、会社の近くの草原を流れている、護岸工事も何もしていない、わさびをつくったらよいような清流を教えてくれた。ある人がここに水力発電を作りたいと言っているそうです。
 この映画は、決して有力な革新政党が作ったのではなく、このように小さな市民団体がおかしい、なぜなの?わたしたちは何が出来るの?と始めた運動であることがよくわかり、何度見ても勇気を得ることが出来る。
 この映画はとてもよい日本語字幕がついていて、無料で貸出してくれる。小さな集まりで上映後、必ず話し合いをし、その結果を返すことが求められている(下記参照)。

この日の第39回あおぞら放送のプログラム:
とても充実したプログラムで、ブログで紹介出来なかった出演者の発言も是非、録画を見てほしい(冒頭の数字は開始時刻)。
<反原発で行こう>
00.01:12 ミュラー・柴勵子さん(ドイツ在住)
00:23:21 神田香織さん(講談師)
00:39:20 小笠原厚子さん(あさこはうす)
<福島から世界へ>
00:54:30 人見やよいさん(郡山市在住)
<ジョニーHさんの替え歌>
01:07:20 I'm in the Rain(元歌:Early Morning Rain)
<テントひろば通りすがり・インタビュー>
01:12:46 結城さん(浪江町出身、伝道師)
01:16:52 福島からのメッセージ   

録画はhttp://www.ustream.tv/channel/tentcolor



Video streaming by Ustream

テント前で江田さんと

「シェーナウの想い」貸出しについては、「自然エネルギー社会をめざすネットワーク」HP参照
http://www.geocities.jp/naturalenergysociety/

http://www.sayonara-genpatsu.de/10
▲Sitemapをクリックすると「さよなら原発デュッセルドルフ」のHPに入れます。


(まとめ:あっきい、写真:あれこれ屋)

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「シェーナウの想い」緊急上映会&トーク@第二テントのお知らせ
日時:7月3日(水)19:00~21:00
上映後、ミュラー・柴勵子さんのトークがあります。


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Author:原発いらない女たちのテントひろば
「未来を孕むとつきとおかのテント行動」を引き継ぐ新ブログにようこそ!

「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」は
東京・霞が関の「経産省前テントひろば」を拠点とした、女性による脱原発・反原発のアクションです。
 年齢もバックグラウンドも様々な女たちが、福島原発事故に対して立ち上がった「原発いらない福島の女たち」につながろうと集まって来ました。
 それ以来、つねに新しい仲間を迎えながら、「原発を止めたい」「子どもたちを守りたい」という思いのもとにテントを拠点に多様な活動を続けています。
 生きること、暮らすこと、命をつなぐこと。小さく、ささやかなものへの眼差しを大事にして、「原発」という強大な構造を変えて行けることを固く信じて。
 このブログはもう一つの「テントひろば」。誰にでも開かれた、語らいと学びと交流の場です。世界中の女たちに呼びかけます。
「強く、そしてしなやかにつながっていきましょう!」

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