原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに

木田節子さんのドキュメンタリー映画

『木田さんと原発、そして日本』上映とトーク@渋谷アップリンク
12月11日(水)19:30から渋谷アップリンクで、早川由美子監督による木田節子さんのドキュメンタリー映画『木田さんと原発、そして日本』のDVD発売記念の上映とトークが行われました。参加者は40名。

「福島第一原発事故により、これまでの生活を奪われた木田節子さん。この苦しみを福島で終わりにするため、声を上げ続ける彼女の姿に同時代を生きる“私たち”は何を思い、どう生きるのか?」(ちらしより)

当日はまず、映画(前編30分、後編34分)の上映があり、その後、監督の早川さんが木田さんに話を聞くというかたちで進められました。
s-聴衆


トークの様子は早川さんがYou Tube にアップしてくださったので、ぜひご覧下さい(http://www.youtube.com/watch?v=1lWEztC2OuY&feature=youtu.be (所要時間53:01)
早川さんのHP のブログ欄からも入れます http://www.petiteadventurefilms.com/

以下にトークの要点を書き出してみました(敬称略)。部分的に書き起こしています(ただし、非常に主観的なチョイスですし、正確な書き起こしではありません)。

早川:トーク開始のあいさつ00:54 木田さん登場
01:02 早川:木田さんとの出会い
s-早川
       
女たちの1票一揆」という院内集会を福島の女の人たちが中心になって、もっと政治家に女性をふやそうということで、毎月1回やっていました。その集会で木田さんが「日本はもうダメになっちゃうから、新橋のサラリーマンたちに向かって叫ぶ」みたいなことを発言。その発言を聞いて、ぜひ撮影させてくださいと言って声をかけたのが、今回の映画のきっかけになりました。
インターネットで選挙前は公開していたので、二人揃って見るのは今日が初めてなので、まず木田さんの感想から聞きたいと思います。

02:20 木田:あいさつ
s-木田あいさつ
03:30 映画についての感想
どうですか、と言われたら、とても恥ずかしい。よくもまぁ、家庭の事情までベラベラ喋ってって思います。夫は前からそう言っていました。会社の人もUstで見ているし、夫の立場も考えなかった。
3:40 木田:娘は画面の中でもわたしを怒るときでも一緒だと言っているので、まぁ一人ぐらいこういう原発難民がいてもいいのではないかと思います。
結局選挙で選ばれた人が日本を牛耳るわけですから、女たちで何とか議員を出そうね、と去年一年頑張ったんですけど、それが続かなかった。それで出会った(早川さんは)同志と言えば同志かなぁと思っています。
この映画がいいんだか、悪いんだかは、専門家じゃないので、見てくださった方
に感謝、作ってくださった方にも感謝、それしか今日は言えないです。ごめんな
さい。
7:10 早川: 木田さんに惹かれたのは、この映画を見てもわかるように、木田さんは家庭の中でも自分の考えを貫こうとしている。家庭のあり方にも原発問題の構造が現れているように思ったんです。周りの身近な人から変えて行こうとする姿勢にすごく共感しました。
09:57 早川: 木田さんの立候補が決まって、わたしとしては、木田さんを応援するためのビデオを作りたいと思ったんです。
 でも、選挙前にこういうものを出してもいいのか、と思うこともありました。「当選はどうでもいいんだ」みたいなことも言っているし。でもそれらをひっくるめてやっぱり木田さんなんじゃないか、と思って、このような作りにして、選挙前にYoutube で公開しました。

<選挙について>11:02 木田: 銀座での通行人の無関心、でも品川駅東口での街宣のときの方がもっとひどかったんですよ。銀座では道端にいた猫がみんなの関心を集めていました。みんな、選挙に関心がない。
 福島駅前、山本太郎さんと一緒に立ったけど、大した反応はありませんでした。
 銀座ではこの選挙であとにもさきにも初めて涙がこぼれたところを撮られてしまいました。
 新潟は原発立地県なので2度行きましたが、キツネとタヌキとカエルしか聞いていないようなところで演説することになっていたんです。
静岡には公示日に行き、新潟からの帰り道で群馬(高崎)、埼玉(熊谷)に寄った。どちらも人通りが少なくて、駅前で聞いてくれたのはタクシーの運転手さんだけでした。
15:44 茨城では廃炉アクションの仲間たちが街宣の段取りをしてくれました。
緑の党比例区で立った9人で(1人は地方区)北海道から九州までキャラバンをしたかったと、終わってから思いました。

*この選挙については本ブログ10月24日付けの「木田節子さんのお話@スペースたんぽぽ」(「木田節子の新
たな挑戦 ―選挙に立候補してわかったこと、ジュネーブ訪問してわかったこと、このままにはできませ
ん!」)でも報告されています。

<アメリカ行き>17:10 早川:木田さんは最近、アメリカにも行かれたそうですが、どんなことをしたんですか。
木田:先月11日に「出来れば原発の直接の被害者にアメリカに来てほしい」という話しがあったんです。サンディエゴ、ロスアンゼルスなど、地名もよく覚えていないんですが、行って来ました。
18:20 トモダチ作戦で被ばくをした海兵隊の人たちの中に、すでに症状が出ている人たちがいます。すでに除隊していて、食べることも出来ない、その人たちの裁判を引き受けた弁護士さんと応援の人たちが、日本の状況が全然わからない、ということで誰か、話をしていただけないか、と弁護士さんから連絡があったんです。
20:40 本当は井戸川元双葉町長が行くことになっていたのですが、「アメリカですべてのことを言ってしまったら、その内容を聞いた福島の人たちが混乱する」ということを理由に、直前にキャンセルしてしまったんです。それで、「頼めばすぐ引き受ける木田さん」に話しが廻ってきたんです。
22:53 18日に着いて25日まで向こうに行ってきました。
23:08 早川:アルジャジーラの取材も受けたと聞きましたが。
木田:アルジャジーラというのは、中東のテロを応援する報道機関だと思っていたんです。帰ってきてから、人に聞いたら、わりと真実に近い報道をしている機関だと聞いたので、そういう所で話せて光栄ですと言ったらいいのか。
25:18 一番言いたいことは、と局の人に聞かれて、福島県の南の方にある鮫川村の焼却炉の問題を話しました。福島ではこれから簡易式焼却炉が30か所以上で建設されようとしているんです。すでに動かしているところもある。焼却されるのは低レベル廃棄物で、バグフィルターもさほどついていない。ついていても放射能を出す。
       *詳しくはブログ「ふくしまの里山を次世代に」http://blog.ne.jp/no-nuclea をご覧ください。
26:30 木田: わたしは(原発事故が起こってから)1年間引きこもりで、福島の女たちと声をあげている原発告訴団の武藤類子さんとか、そういう方と出会ったのは去年の4月5月くらいなんですけど、この人たちと一緒にやっていこうと仲間に入れてください、と言ったんですね。正式には「原発いらない福島の女たち」と言うんですけど。この女たちは純粋に福島のことを伝えて、福島を繰り返さないでって言っている人たちです。お金もありません。金儲けも考えてません。人生ほとんど捨ててガンバっている。ただ、福島の女というだけで活動しているのとは違うということをこの場でちゃんと言っておきたいと思います。
 そのほか、子どもたちが今でも被ばくしながら生きていること、4号炉の燃料取り出しが始まって、4号炉作業員も毎日、被ばくしているんですね。そういうことを訴えてきました。
30:25 木田: なんで福島県の県知事は福島県民を助けようとしないんだろうとか。海外からみたら、わかるんですよね。放射能が漏れているんですよね。原発に反対している人たちのデータの中には入っているんですよね。
 漁師がたっぷり被ばくしたマグロを水揚げしたので、その補償を日本に迫っているとか。海外だって日本の安倍総理の言っていることが正しいか、正しくないか、分かっているでしょう。それなのに、皆さん、どうして嘘つくんですか、と言ったら、そしたら向こうの人がそのとき、”all goverments all liar”すべての政府はウソつきだって言ったんです。

<質問タイム>32:15 
女性:今後の活動は?
木田:長い間、バスガイドとして働いてきたためか、1つのことにみんなで突き進むことが出来ない性格で、好き勝手に動いています。声がかかれば、どこでも言って福島の話をしたいと思っています。喋るべきことはこれからも喋って行きたいと思ってます

<木田さんからのプレゼント>37:25 
早川:ここで木田さんからプレゼントがあります。
木田さんが紙に包まれたアメを観客一人ひとりに配る。アメの紙には番号が書かれていて、木田さんの言う番号に当たった人には賞品が用意されているという(ドキドキ)。
木田さんがアメを配っているあいだに早川さんのCMタイム。
・山形国際ドキュメンタリー映画祭で通訳として活躍している山之内悦子さんが『あきらめない映画~山形国際ドキュメンタリー映画祭の日々』という本を出しました(大月書店、2013年9月刊、2000円+税)。その中にわたしの紹介(7~8ページ)もあるので、ぜひ、読んでください。 
・今日の映画のDVDも販売しています(1000円)。お買いあげの方にはサインもします。
・原発いらない福島の女たちのカレンダーもあります(1000円)。

40:20 木田さんが賞品の紹介
フォトジャーナリストの山本宗補さんの写真集『戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記録』(彩流社、2013年7月刊、4590円)。大型の本で、70 人の証言と写真が見開きに収められている。
s-木田
44:08 ラッキーナンバーは11番。もらった人には木田さんから条件が出されました。
・今日は袋もなく、むき出しのまま差し上げますが、これを電車の中で大きく広げて誰でも見れるようにしてほしい。立っていてもよいので、隣の人に見えるように広げてほしい。
・少なくとも5か所の図書館に希望図書としてこの本の名前を電話してほしい。
(いかにも木田さんらしい注文ですね)。

会場に山本宗補さんが見えていたので、木田さんが紹介。
45:35 山本宗補さんからも著書『鎮魂と抗い ―3.11以後の人びと』(彩流社、2012年9月)が提供されました。
木田:これにはわたしも載っています。
ラッキーナンバーは木田さんの誕生日4月2日から42番。
46:36 木田:山本宗補さんと出会いがなければ、今ごろもっと穏やかな難民ぐらしをしていたと思うことが時々あります(笑)
山本:木田さんが先週、秘密保護法反対行動のときに、議員会館前で「いわき出身の森まさこを次の選挙では絶対、当選させない」とマイクを握って言ってました。
怒りが身体中からみなぎっていました。木田さんの選挙ポスターに使われた写真は、今年の3月の10日前後に木田さんと富岡町に一緒に行ったときに撮った写真(自宅を背景に防護服を着ている)です。
木田さんを知ったのは、官邸前抗議行動が始まって1ヶ月くらいしてから、
毎回、自分で書いたメッセージを持って、短いスピーチをする木田さんを見てからでした。わたしの目に狂いはなかった。本当にいい人を取材させてもらったなぁと思っています。
49:45 今日、映画を見て、銀座で、あそこの前から猫に移っていく、有権者は何をやっているんだ、あそこがすごいポイントだと思いますね(映画を見ないとわからないですよね。ぜひ、見てください)。動画の強さを感じました。
50:36 木田:わたしはもう選挙には出ません。本気でこの国を変えようとしてくれる人が出たら、応援して行きたいと思います。福島を支援してくださいとは言いません。カンパももういらないと思います。
どんなにやっても、福島県知事が使い方が下手なので。
わたしたちは皆さんよりちょっとだけ早くこうなりました。守るべきもののある皆さんが考えて行く時ではないか、と思います。今日は本当にありがとうございました。

早川監督は「たった1度しかない、DVD完成記念上映会ですので、映画館のようなきちんとした会場で開きたかったので、この会場(アップリンク)にした」そうです。
木田さんも反原発関連の会場では毎回、そこに通うメンバーしか集まらないだろうという意見で、頑張って人を集めて、アップリンクで開こうということになったそうです。

*この映画のDVDはpetiteadventurefilms. com のサイトから注文することが出来ます。

(報告:あっきい 写真:あれこれ屋)

コメント

コメントの投稿

  • URL
  • コメント(必須)
  • パスワード
  • 秘密
  • 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:http://fukusimatotomoni.blog.fc2.com/tb.php/206-bbb7f4b8

プロフィール

原発いらない女たちのテントひろば

Author:原発いらない女たちのテントひろば
「未来を孕むとつきとおかのテント行動」を引き継ぐ新ブログにようこそ!

「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」は
東京・霞が関の「経産省前テントひろば」を拠点とした、女性による脱原発・反原発のアクションです。
 年齢もバックグラウンドも様々な女たちが、福島原発事故に対して立ち上がった「原発いらない福島の女たち」につながろうと集まって来ました。
 それ以来、つねに新しい仲間を迎えながら、「原発を止めたい」「子どもたちを守りたい」という思いのもとにテントを拠点に多様な活動を続けています。
 生きること、暮らすこと、命をつなぐこと。小さく、ささやかなものへの眼差しを大事にして、「原発」という強大な構造を変えて行けることを固く信じて。
 このブログはもう一つの「テントひろば」。誰にでも開かれた、語らいと学びと交流の場です。世界中の女たちに呼びかけます。
「強く、そしてしなやかにつながっていきましょう!」

QRコード

QR

福島とともに