原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに

12/12 起訴を! 東京地検包囲行動&院内集会 (1)

  東京第5検察審査会は元東電幹部3人を「起訴相当」議決。これを受けて、現在、東京地検が再捜査を行っている。先日、東京地検は捜査期限を2015年2月2日まで延長することを発表した。
 福島原発告訴団は「東京地検が市民の声を真摯に受け止め、厳正な捜査を行い、今度こそ、「起訴」の決断を下すことを求め」、12月12日(金)に東京地検と東電本社前で抗議行動を行った。
 
 抗議行動に先立ち、12:00から参議院議員会館B-104で院内集会を開催。会場(100名収容)は満席、第二会場として用意された102号室(50名収容)にも入りきれないくらい大勢の方が参加した(筆者も遅れて行ったため入れなかったので、録画をみてこの報告をまとめた)。
 その模様はUplan さんの録画で見ることが出来る。数字は録画登場時刻を示す。
https://www.youtube.com/watchv=jbJmOjEInps&list=UUhjEbWVGnGHhghoHLfaQOtA

◆院内集会の様子
・開会(司会・森園かずえさん)

・報告: 滋賀県の放射能汚染チップ不法投棄事件について。
 ▼福島原発告訴団・関西 福本俊夫さん(京都在住)(1:15)
Image2関西

・対談:「なぜ、原発事故が裁かれないのか!」(0:06:45)
▼左から船山泰範さん、古川元晴さん、海渡雄一弁護士 
Image2古川舟山

 *古川元晴さん(元京都地検検事正、元内閣法制局参事官)
 *船山泰範さん(日大法学部・法科大学院教授)
 *司会・海渡雄一弁護士

 最初に、海渡弁護士から
12月9日に東京地検に提出された上申書の内容について説明があった(上申書は集会参加者に資料として配布された)。この上申書では、「第一に、あらたに出版された添田孝史著『原発と大津波 警告を葬った人々』(2014年11月20日発行)の内容を概観し、推本の見解以前に7省庁の津波対策指針においても、福島沖での津波地震の発生を想定していたこと、検察の不起訴判断の裏付けとされている土木学会と中央防災会議が、推本の警告を葬った背景に、被告訴人ら東京電力の幹部たちを中心とした電気事業連絡会(電事連)の暗躍があったこと」「第二に新たに開示された吉田調書を子細に検討することにより、事故当時の東電幹部の安全認識の根本的な誤りを明らかにすること」を目的としている。
そこで引用されている保安院の森山善範審議官の2010年3月24日午後8時6分に送信されたメール(上申書13ページ)は、保安院と電事連、電力会社の間でひそかに行われていた「津波対策の議論」を証拠づける驚くべき内容のものである。上申書は「ここまでの証拠がありながら、検察が被疑者らを起訴できないはずがないではないか」と指摘している。

 続いて、古川さんから
刑法上の過失犯の解釈について、2つの考え方があることが紹介された。一つは「具体的予見可能性説」で、「既に起きたことがあって具体的に予見できる 『既知の危険』だけを想定すれば足りる」とする説である。この説によれば未だ起きたことがない不確かな「未知の危険」については予見可能性がなく、刑事責任 は問えないということになる。従来の原発訴訟で住民敗訴の原因になってきたのもこの説に立った判断が行われてきたからである。今回、 東京地検もこの説によって東電等を不起訴処分とした。
もう一つは「危惧感説」で、「未だ起きたことがない『未知の危険』であっても起 き得ることが合理的(科学的)に危惧される危険については、当該業務の性質等によっては想定すべきこととなる」とする説であり、この説に依れば当然に東電 等の刑事責任は問い得ることになる。
 昭和40年代からこのような考え方が提唱されてきたが、活用されずに来ている。船山さんんからも森永ヒ素ミルク事件、新潟県弥彦神社事件などを例に危惧感説を説明された。

 最後に古川さんは
「原発に関して、世の中は危惧感説で動いているのにもかかわらず、刑法学会は依然として具体的予見可能性説をとっている。世の中からなぜ、ずれてしまっているのか」と問いを投げかけた。船山さんは「(古川さんに)刑法学会と言われて、ドキッとした。刑法は単に犯罪者を処罰するためだけにあるのではない。刑事制裁を通して人々が安心して暮らせる社会をつくるためにある。刑法学者として刑法学会を変えていきたい」と発言して対談を終わった。この対談の内容は今後の原発裁判にとってもとても重要な問題を指摘しているので、ぜひ録画を見ていただきたいと思う。

・発言:河合弘之弁護士(1:03:15)
     保田行雄弁護士(1:08:36)
・閉会のあいさつ: 佐藤和良さん(告訴団副団長)(1:12:39)
▼佐藤さん
Image2閉会

参考資料
*12月9日に東京地検に提出された上申書
全文は以下で見ることが出来る:https://drive.google.com/file/d/0B6V4ZwGwBEaxVzJScGZJUllqUGc/view?pli=1

◆上申書の目次は以下のとおり。

目次

1 はじめに....................................................................................................... 2

2 岩波新書『原発と大津波 警告を葬った人々』の告発   ..................................4

3 1997年7省庁手引きは,福島県沖の津波地震を想定していた    ................5

4 2000年電事連報告では福島第一は日本一津波に脆弱であることが示されていた.................6

5 土木学会は完全に電力によってコントロールされていた  ..............................7

6 武藤武黒らの土木学会への検討依頼は時間稼ぎと断定した検察審査会議決は正当である...............9

7 他の電力会社は長期評価を踏まえて対策を講じていた   ..........................10

8 保安院は2006年には津波対策について「不作為の責を問われる可能性がある」としていた.................11

9 吉田調書が明らかにした東電幹部の驚くべき安全意識 ............................. 14

10 検察は巨悪を眠らせるな ....................................................................................... 23


 *対談中に言及された古川元晴さんの「なぜ、日本では大事故が裁かれないのか -過失を裁く法理の再検討」は雑誌「世界」2014年6月号、「司法の課題」に掲載されている。

(まとめ:あっきい、写真:Uplanさんの録画よりお借りしました)

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Author:原発いらない女たちのテントひろば
「未来を孕むとつきとおかのテント行動」を引き継ぐ新ブログにようこそ!

「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」は
東京・霞が関の「経産省前テントひろば」を拠点とした、女性による脱原発・反原発のアクションです。
 年齢もバックグラウンドも様々な女たちが、福島原発事故に対して立ち上がった「原発いらない福島の女たち」につながろうと集まって来ました。
 それ以来、つねに新しい仲間を迎えながら、「原発を止めたい」「子どもたちを守りたい」という思いのもとにテントを拠点に多様な活動を続けています。
 生きること、暮らすこと、命をつなぐこと。小さく、ささやかなものへの眼差しを大事にして、「原発」という強大な構造を変えて行けることを固く信じて。
 このブログはもう一つの「テントひろば」。誰にでも開かれた、語らいと学びと交流の場です。世界中の女たちに呼びかけます。
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