原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに

函館市大間原発建設差し止め裁判 第3回口頭弁論&裁判報告集会

12月25日(木)午後3時から東京地裁大法廷(103号法廷)で函館市大間原発建設差し止め裁判が行われた
暮れのせわしいときなのでどのくらいの方が来てくださるか、心配だったが、行政の関係者も含めて、傍聴抽選には約170名が並んだ。裁判は15分程度で終わったという。しかし内容的には今後の裁判に希望のもてるものだったようだ(筆者は報告集会の準備で傍聴出来なかった)。

◆裁判報告集会
4時からは参議院議員会館講堂で裁判報告集会を行った。

DSCF0862.jpg

*裁判報告集会の会場予約は福島みずほ議員の事務所を通して行わせていただいている。改めて感謝の意を表したい。

その模様はUplanさんの録画で見ることが出来る(名前の後の数字は録画登場時刻を示す)。
https://www.youtube.com/watch?v=spF6Gpvu2bA

●最初に弁護団からの裁判報告

▼海渡弁護士(0:48)
Image2海渡

「今、争っている国や電源開発の主張(この裁判は門前払いにしろ)は棚上げにして、訴訟の中味に入ることにするつもりです」と裁判長が言った。これは大勝利だ」「記者会見は予定していなかったが要望に応えて、記者クラブで緊急記者会見を行ってきたところです」。
この報告に、参加者の皆さんから大きな拍手が起こった。

 ※筆者は12月3日のテント裁判での裁判長の急変ぶり(=村上裁判長らはそれまで被告側の陳述に耳を傾けていたように見えたのに、急に結審と言って逃げるように法廷を後にした。)を目の当たりにしていただけに、にわかに信じがたかったが、この裁判はきちんとやってくれるのだ、と思うとうれしかった。

 ※実は裁判前日まで、裁判がどういう段取りになるのか、はっきりせず、わたしたちは配布資料の準備にも困っていたのだ。

「今日は早く中味の審議に入れ、と僕らは三々五々問い詰めることになっていたのだが、その必要は全くなかった」「裁判所側から今後の段取りを決めてほしいとの要請があった。国側の面子も大事にしつつ、すでに中味に入っているということだ」という海渡弁護士のお話を聞いて、裁判所側もいろいろと考えて進行してくれているのだ、と思い、安堵することが出来た。
 なお、海渡弁護士は「毎回東京でこれだけ市民の方が傍聴に来てくれていることも裁判所によい印象を与えていると思う。これからもよろしくお願いします」(12:35)と。

▼中野弁護士
Image2中野
中野弁護士(6:39)「裁判所側が審理の見通しを立ててくださいと言ったことはよかった。これは裁判所が主導権を握って裁判をコントロールしていくぞ、という意思の表れと受け止めた。この点で今回は非常に収穫があったかなと思っている」。

▼逢坂誠二(民主党)衆議院議員
会場には2年ぶりの登院となった逢坂誠二衆議院議員も顔を見せてくれた(9:56)。
「今日の裁判、傍聴してきました。昨日、電源開発株式会社に対し、民主党北海道第8総支部として「大間原子力発電所にかかる新規制基準適合性審査申請撤回」の申し入れを文書で行って来ました」。 *詳しくはおおさか誠二Hp http://www.ohsaka.jpを参照。

選挙のときの与党候補1名、野党候補2名全員が大間原発に反対の立場であった。また、函館市町会連合会が12月15日から大間原発建設凍結を求める署名集めを始めた。町会連合会は非常に力のある組織。大間原発反対は地域の総意であるといってよい。

 ※町会連合会の署名は、会場でお願いしたところ77筆が集まった。また、署名用紙を持ち帰ってくださった方もいらしたようだ。

●大間町在住の奥本征雄さんからのお話(16:43)。
Image36奥本

「自分は1945年生まれで、大間原発に反対する会(大間町)、大間原発に反対する地主の会(事務局・青森)、大間原発訴訟の会(事務所・函館市、運営委員)で活動している。

大間町は人口5800人、2500所帯(10月現在)。面積52平方kmで、マグロ、イカ、タコ、ブリ、アワビ、昆布など漁業資源に恵まれている。1988年4月に漁業組合が150億円で売り渡したことが、大間原発問題の始まりとなった。

2008年に着工されていた原発建設工事は3.11で中止されていたが、2012年12月に工事が再開された。そこまでの1年6か月が大間にとて非常に大きな意味を持っていたと思う。

それまでは原発依存そのものにどっぷりとつかっていたが、3.11以後の福島原発事故で町の空気が少し変わり始めた。原発工事がなくなり、町民の一人ひとりにさまざまな考えを与えてくれる時間となったのだ。

町では1980年代から原発反対と言えなくなっていた。大きな声ではなかったが、声を出し始めたことがきっかけとなって、20数年ぶりに学習会を開催した。11月の吹雪の猛吹雪の日だったが、13名のご婦人方が参加してくれた。それが反対集会への取り組み、第7回大MAGROCKの開催へとつながった。
学習会には参加してくれるが、デモ行進までは参加できない。この状況はまだ続くと思う。

町は漁業振興と街づくりでにぎわうはずだったが、いつの間にか、シャッター街と化してしまった。電源開発の城下町となってモノが言えなくなってきたことが大きな要因だ。しかしこれまで推進一辺倒で進んできた商工関係者、漁業組合、自分の関係者(労組?)の中からもごく一部ではあるが、少しずつ変わりつつあることが感じられる。原点に返ってみないと大間町の未来は危ういと思う人たちが出てきた。

40年にわたる洗脳で、地域の人間関係が壊されてしまっているのが現実だ。こわされた人間関係をどれだけ修復出来るのか。時間はかかるかもしれないが、これしかない。

2021年には原発の営業運転が予定されているが、電源開発も本気でやる気なのか、と言った声も聞こえてくる。
大飯原発の判決、函館市の提訴、全国の仲間もいる。原発のない町で笑顔で生きたい。

函館市町会連合会の署名について。3つのグループに協力をお願いしている。

1)函館市民
2)市民ではないが協力したいという方
3)全国の仲間
目標として、函館市の人口28万で20万署名を集める。締切は1月31日。ぜひ、皆さんにも協力していただきたい。
※テントひろば前でも毎週金曜日(首相官邸前金曜行動の日)夕方から、署名を集めていますので、ご協力ください。

●奥本さんとの質疑

Q: 大間と言えばマグロであるが、マグロについて話してほしい(46:44)
A: 奥本:マグロの周期説というのがある。東京海洋大学の水口先生、大間一の漁師と二人とも周期説をとっている。今年はあまり成績がよくない。原発から毎秒91tもの温排水が放出されれば、海が変化する。マグロは環境に敏感な魚で北米から津軽海峡に入ってくる。日本海から入ってくるのはおいしくない。マグロは青魚を食べないといい味にならないが、日本海にはいないため。原発が出来たら、大間のマグロは買わなくなるだろう。
Q: なぜ漁業権を売ったのか。
A: 貧しさが心も狭くする、それがさらに貧しさにつながる。大間は貧しかったがちゃんとメシは食えてきた。壊されていく自然環境を取り戻す闘いを続けて行きたい。

●原子力資料情報室の澤井正子さんから
 現地の声として、今年のマグロック(7月)に千円のカンパといっしょに実行委員会に送られてきた手紙が紹介された(59:21)。
澤井:差出人は「マグロの母」、大間の消印です。マグロックの当日、現地でも紹介されました。
マグロの母より。 「わたしは大間の漁師の妻です。うちでは主人、息子、わたしと、原発は反対です。大間の漁師は口にだせないだけで、心では反対なんです。大間町長、大間町議、それから大間漁業組合長、役員、みな仲間で口裏合わせて漁師たちに説明をしていません。

若い漁師、息子の代の人たちは原発なんかいらない、年上の人たちが決めただけで、自分たちは一銭ももらっていない、と言っています。ましてや、わたしの主人はマグロ漁師です。今さら、原発なんか持ってこなくてもいいんだ、昔の人が、一部の人がお金目当てで決めたこと。

福島の原発事故があってから、もし大間でも・・・と思ってしまいます。マグロはどうなるのか、大間のマグロブランドを作ったのは漁師たちが一生懸命手をかけ、いのちがけでとってきた証(あかし)です。大間町長、漁業組合長がつくったものじゃない。このままでは大間のマグロがダメになる。ただ、今のわたしたちは声をあげることが出来ません。もし町長選挙になり、誰か反対の人が出てくれば、と思っています。わたしたちは原発反対です。地域一丸じゃありません。」

このような地域の方たちとどうつながっていけるか、会場では議論出来なかったが、これからの重い課題だと思う。

最後にわたしたちの会に賛同してくれている「経産省前テントひろば」のを代表して乱鬼龍さんが、12月3日の「閉廷間際、村上正敏裁判長が闇討ち的に「終結」をつぶやいたテント裁判、テントを守るための行動に力を貸してほしい」とアピール、また2月7日に「テントを守ろう・川内原発再稼働反対」の集会を日本教育会館で18:30から行うとの予告を行った。

参加してくださった皆さま、進行役の不行き届きにもかかわらず、最後まで熱心に聞いていただき、どうもありがとうございました。

●今後の予定
2015年2月3日(火) 第3回大間原発を考える学習会
「大間原発を巡って見えてきた日本の姿」

 ・講師:野村保子さん(大間とわたしたち・未来につながる会)
 ・会場:スペースたんぽぽ 
 ・時間19:00~21:00、開場:18:15 参加費:800円(学生400円)

2015年3月19日(木)函館市大間原発建設差し止め裁判第3回口頭弁論&裁判報告集会
 開廷:15:00、(傍聴抽選は2時30分締め切り)
 報告集会 16:00(予定)詳細は後ほどお知らせします。

(報告:大間原発反対関東の会 寺崎明子 写真:ユープランさん あれこれ屋)

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Author:原発いらない女たちのテントひろば
「未来を孕むとつきとおかのテント行動」を引き継ぐ新ブログにようこそ!

「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」は
東京・霞が関の「経産省前テントひろば」を拠点とした、女性による脱原発・反原発のアクションです。
 年齢もバックグラウンドも様々な女たちが、福島原発事故に対して立ち上がった「原発いらない福島の女たち」につながろうと集まって来ました。
 それ以来、つねに新しい仲間を迎えながら、「原発を止めたい」「子どもたちを守りたい」という思いのもとにテントを拠点に多様な活動を続けています。
 生きること、暮らすこと、命をつなぐこと。小さく、ささやかなものへの眼差しを大事にして、「原発」という強大な構造を変えて行けることを固く信じて。
 このブログはもう一つの「テントひろば」。誰にでも開かれた、語らいと学びと交流の場です。世界中の女たちに呼びかけます。
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