原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに

福島の女たちに感銘を与えた「グリーナムの女たち」

 去る1月6日のシネマデテントの「グリーナムの女たち」上映会に福島から参加してくださった黒田節子さんの感想が「市民の意見」NO.136(市民の意見30の会・東京発行)に掲載されました。発行者、執筆者の了承を得て転載させていただきます。

福島の女たちに感銘を与えた「グリーナムの女たち」

1月6日(日)経産省前の女テントでシネマデテントが開催された。(女テントは建てられた順番から「第二テント」と呼ばれていることが多いが、私はボーボワールの「第二の性」を連想するのであえてそれは使わず、「女たちのテント」と言っている)。さて、今回の映画は「グリーナムの女たち」だ。グリーナムへも実際に出向き、この映画を日本に紹介した近藤和子さんとは20年以上も前に出会っていて、この3.11を機に再会していろいろとお世話になっているし、ぜひともテントで映画をまた見たいと思っていたところだった。映画は映画館で見るのがいい。しかし、防寒対策で着膨れし、狭いテントをますます狭くしながら見る「グリーナムの女たち」はなかなかに趣きがあった。上映後のお話会もまたいい感じのひとときだった。

1981年、イギリスはロンドンの郊外、グリーナム・コモンにアメリカの巡航ミサイル配備が計画され、それに反対する数千名の女たちが集まり、キャンプが始まった。そのキャンプはなんと18年間も続き、ついに基地は撤去されるのだが、映画はそのドキュメントだ。
画質は古くてもその内容はいまだに新しく、感動的だ。「女・子ども」と一括りにされ、弱き者とされている女たちが、一人ひとり誰に指示されるのでもなく声をあげていく、それだけでも目頭ウルウルだが、彼女らは基地を占拠してしまう。しかも、それは座り込みと包囲、そして歌になどによる非暴力のチカラによって。何度も警官によってごぼう抜きにされ、逮捕され、裁判にもなる。それでも彼女たちは諦めず、歌で応戦。また、リーダーが統率するのではなく、たくさんのことを率直に話し合い、協力し助け合っていく…全編に流れるこれらの場面は、私たち福島の女たちの運動のあり様について示唆していて、とても刺激的だ。放射能はいやだ、原発はいらないという私たちの切実な思いを、女たち独自のスタンスと方法でどう表現し運動にしていったらいいか、直に学べるところがたくさん散りばめられている。

30年前のこの映画が世界中の女たちに勇気を与え、これまでの男性主体の運動を変えてきたことは間違いないが、そのポイントの一つはやっぱり「女たち」だろう。「グリーナムの女たちは男を排除したのですか?」との質問に近藤さんが「そうです」と簡単明瞭に答えたのがなんとも印象的で、理屈っぽくなくてオモシロかった。ポイントの二つ目は非暴力直接行動or非暴力不服従ということだろうか。この二つのテーマは単に原発についてのみではなく、多様な運動についてもヒントを与え続けていると感じているのは、私だけではないようだ。このところのリバイバル上映がそのことを物語っている。

 ペギー・シーガー歌による主題歌「キャリー・グリーナム・ホーム」の他に、実はたくさんの歌が入っているのが今回分かった。近藤さん仮訳による、そのうちのほんの一部を最後に紹介しておきたいと思う。

◆(正面ゲート前の座り込みで)
   彼女は、山のように
   しぶとく、強く、前へ進む。
   山のように
   心は消せない
   しぶとく、強く、前へ進む。
(ごぼう抜きが激しくなる)
   女よ、女よ、 強い、強い。
   女はいや、女はいや、 原爆は、原爆は。
◆(裁判の結果、39人が“平和”を乱した罪で刑務所送り)
   ねえ、あんた、
   どっちの味方なの
自殺の側なの
   殺人の側なの
   大量虐殺の側なの
女房をなぐる側なの
いのちが、きらいなの
どっちの味方なの。                       

黒田節子/原発いらない福島の女たち

136号「グリーナムの女たち」写真2


 なお、この映画は3月3日から16日まで開催される第1回江古田映画祭「3.11福島を忘れない」でも上映されます(3月14日、15日いずれも13:00の回)。まだご覧になっていない方はこの機会にぜひご覧になってください。この映画祭のラインアップもとても充実しています。詳細は会場となるギャラリー古藤のHPを参照してください。
http://furuto.art.coocan.jp/

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Author:原発いらない女たちのテントひろば
「未来を孕むとつきとおかのテント行動」を引き継ぐ新ブログにようこそ!

「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」は
東京・霞が関の「経産省前テントひろば」を拠点とした、女性による脱原発・反原発のアクションです。
 年齢もバックグラウンドも様々な女たちが、福島原発事故に対して立ち上がった「原発いらない福島の女たち」につながろうと集まって来ました。
 それ以来、つねに新しい仲間を迎えながら、「原発を止めたい」「子どもたちを守りたい」という思いのもとにテントを拠点に多様な活動を続けています。
 生きること、暮らすこと、命をつなぐこと。小さく、ささやかなものへの眼差しを大事にして、「原発」という強大な構造を変えて行けることを固く信じて。
 このブログはもう一つの「テントひろば」。誰にでも開かれた、語らいと学びと交流の場です。世界中の女たちに呼びかけます。
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