原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに

6.19 テント裁判控訴審第一回口頭弁論 傍聴記 亀屋幸子さんと黒田節子さんが陳述 本当に胸が痛んだ

6月19日(金)、いよいよテント裁判・控訴審第一回口頭弁論の日になった。いつものように裁判所前で抗議行動を行った後、傍聴抽選に並んだ。法廷は午後1時30分から始まった。

▼裁判所前抗議集会
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■証人尋問
その日の法廷は、控訴人(代理人)から控訴理由書の陳述、被控訴人(国側代理人)から答弁書の陳述後、独立当事者参加者の亀屋幸子さんと黒田節子さんの証人尋問があった。主尋問70分、反対尋問10分の予定でスタートした。
 (被告とされた淵上・正清さんはじめ、独立当事者の名乗りを上げた者たちが、一審を判決を不服として控訴したので、高裁=控訴審では、裁判用語で「控訴人」となる。) 
13時30分に始まり、15分休憩して、17時に終了した。(報告者:K)

■亀屋さんへの主尋問より
 亀屋さんが裁判所に提出した陳述書をもとに、河合弁護士が尋問した。亀屋さんは涙ながらに語った。
①突然奪われた大切なもの
・大好きな故郷 双葉町で長い間かけて育んだあたたかい隣人たちとの暮らしを永遠に失う。(帰宅困難地域)いまはみんなちりぢり。
・仕事上の書類を取りに何度か双葉町の自宅に戻った娘(ゴーグルをつけて)が手と足の痛みを訴える。手と足が腫れ、数ヶ月間要介助となる。病院7ケ所を転々とする。涙、涙の毎日であった。
・宝石箱2箱(夫や娘からプレゼントされた貴金属類)が盗まれ、大切な思い出が消え去った。その他、自宅には泥棒が入り、大事なものは全て無かった。
②苦しみの中で出会った「経産省前テント」
・震災の日、何の情報もなく逃げ回った。恐怖の連続であった。東京にたどりついて、テントひろばに出会った。テントで自分は立ち直れた。テントは新しい人たちとつながる出会いの場であり、情報交換の場である。日々支えられ励まされている。
③ 最後に強く訴えたいこと
・原発事故さえなければ双葉町で楽しくゆったりと暮らしていた。いまは将来について不安だらけである。
・福島の子どもたちの命を守ってください。絶対に再稼動をしないでください。私たちが受けているこの苦しみを他の人たちにさせないでください。再稼動は許しません。絶対に!

●亀屋さんへの反対尋問に対して
・(淵上さん、正清はどういう存在か)淵上さんや正清さんには福島のこと、東電のこと、経産省との闘いなど相談しています。
・淵上さんたちは頼りにしているが、第二テントを運営しているのは女たちです。

■黒田節子さんへの主尋問より
主尋問は大口弁護士が行った。
①「大惨事」を現実化できなかった。
・保育所に勤務していた。子どもたちのおやつを準備している時に地震。子どもたちは恐怖でおしっこ垂れ流し状態であった。
・チェルノブイリ事故以来原発反対の市民運動をしていたので、ある程度の「危険」は察知していたが福島原発事故の大惨事に驚愕した。津波の情報はテレビで知ったが、原発の情報は届かなかった。
②女たちの怒りは「何かしなくては」と立ち上がらせた。
・「原発いらない福島の女たち」という名で運動を立ち上げた。
・足尾銅山を訪ねて田中正造の生き方に学び、足尾鉱毒事件と福島原発事故の共通点に気づいた。抗議のため、女たちが霞ヶ関に向かう(女の押し出し)。
・「経産省」に対してなにかやらなくちゃの思いで、ひとりひとりの叫びを届けた。2011年10月末、国会議員への陳情、内閣補佐官との面談、経産省役人との交渉、そして、座り込みと、テントを軸にやった。福島の女たちから全国の女たちの行動に、そして、「とつきとおか」のテント行動にに引きつがれ、現在も続いてる。
③強く訴えたいこと
・福島の現状、悲惨さに向き合わない限り、真の「復興」はありえない。復興騒ぎ(オリンピック、お祭りなど)では「フクシマ」は終息しない。
・除染は決して安全ではない。子どもたちの甲状腺癌の増加、さまざまな疾病など悪影響が出ている。
・子どもたちの保養、原発労働者への対応などチェルノブイリに学んでほしい。

●黒田さんへの反対尋問に対して
(被告の淵上さんと正清さんが責任者でしょ?)テントは淵上さん、正清さんの二人の力で成り立っていない。言いがかり。二人には特別な権限もないし報酬ももらっていない。テントは再稼動反対、原発いらない等々の、ひとり一人個人の力で闘っている。

■傍聴を終えて一言
①主尋問ビンビン!!
お二人はもっともっと訴えたいことがあったと思うが、限られた時間の中ででも「事実」と「想い」がビンビンと伝わってきた。お二人はしばしば絶句された。
②反対尋問カラカラ!!
国・経産省は6月、7月佳句1回の弁論で終結したいとする裁判所に対して、「最小の反対尋問にとどめる」からこの日6月19日で結審にしたいという意図で、気迫も理念もない内容の空空(カラカラ)の反対尋問だった。亀屋さんにも黒田さんにもただ一点、「淵上と正清はテントの責任者で被告に値する」ということを引き出したかったらしい。原発事故にまったく向き合っていない無内容な反対尋問に嘲笑がわき起こった。
③控訴人席ガラガラ!!
控訴審では、独立当事者参加者への尋問が認められて、当日、独立当事者参加者には、特別枠の傍聴券が配られた。通常、原告数(または被告数)が多い裁判では、長いすを出したりして、できる限り原告席(控訴人席)を満たし、傍聴席にひとりでも多くの人たちが入廷できるように努力している。ところが、この裁判ではそういう配慮はなく、独立当事者参加者は傍聴席に座らされて、控訴人席はガラガラだった。おかしい。

(報告:あきらめないひと 写真:マシー)

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Author:原発いらない女たちのテントひろば
「未来を孕むとつきとおかのテント行動」を引き継ぐ新ブログにようこそ!

「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」は
東京・霞が関の「経産省前テントひろば」を拠点とした、女性による脱原発・反原発のアクションです。
 年齢もバックグラウンドも様々な女たちが、福島原発事故に対して立ち上がった「原発いらない福島の女たち」につながろうと集まって来ました。
 それ以来、つねに新しい仲間を迎えながら、「原発を止めたい」「子どもたちを守りたい」という思いのもとにテントを拠点に多様な活動を続けています。
 生きること、暮らすこと、命をつなぐこと。小さく、ささやかなものへの眼差しを大事にして、「原発」という強大な構造を変えて行けることを固く信じて。
 このブログはもう一つの「テントひろば」。誰にでも開かれた、語らいと学びと交流の場です。世界中の女たちに呼びかけます。
「強く、そしてしなやかにつながっていきましょう!」

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