原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに

テント裁判控訴審第2回口頭弁論 報告集会

7月21日(火)、テント裁判に引き続き、午後5時半から参議院議員会館講堂で裁判報告集会が行われた。参加者は約100 名。

その模様はUplanさんの録画で見ることが出来る(以下、文中の時刻はその録画の始まる箇所を示す)。
https://www.youtube.com/watch?v=FXS_mlF683M (最初に高裁前前段集会の模様が収録されている。裁判報告集会の録画は0:22:27から)

●進行役は川柳界の「若手」乱鬼龍さん(0:22:27)。

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●裁判のときの順序で、仮執行の行われた13年3月14日の明け方、テント当番をしていた佐藤保さん(0:25:37)、正清太一さん(0:33:10)、渕上太郎さん(0:34:55)の発言があった。

●その後、弁護団の方々が本日の裁判についてそれぞれの立場から解説された。

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▼大口弁護士(0:40:00)
 第一回控訴審では、福島の二人(亀屋幸子さん、黒田節子さん)が証言をした。今日の証言も含めて、「これらは本来は地裁の段階で行われるべきものだった。我々は少なくとも5回は証人尋問をするべきだと考えるが、次回に結審ということになった」と裁判の進行について、裁判所との協議が難航したことを思わせる発言が最初にあった。

 今日は3人の大変「個性的」な証言が行われたことはよかった。「占有」について重要な事実を裁判所に明らかにすることが出来た。つまり「9条改憲阻止の会」と正清太一さん、「テントひろば」と渕上太郎さんの関係を明らかにすることによって、「テントはみんなのものであり、二人のものではない」という我々の当初からの主張を二人の証言によって裏付けることが出来た。

 「恫喝」について。もともと、公共空間であったポケットパークにおいて、市民が自分たちの切実な問題に対する意思を表現する場として使っている。彼らの言うような損害があるのか。妨害というなら、彼らの誤った原発政策に抗議しているのであって、彼らの業務を何ら妨害しているわけではない。

 この2回の証言によって問題の本質を明らかにさせることが出来たことは我々の成果である。残念ながら、次回で結審ということになるが、追加の意見書を提出するなどして、我々の主張を裁判所に訴えて行きたい。

★浅野弁護士(1:00:05) (佐藤さんの審尋を担当)
佐藤さんは13年3月になされた仮処分の執行時にテントにいた。それはテントの所在地を占有しているのは誰なのかを指定する手続きである。渕上さんと正清さんの2人が占有していると無理やりこじつけて調書をつくり、仮処分を行った、ずさん極まりない仮処分手続きだった。それを佐藤さんに法廷で明らかにしてもらった。

 「損害賠償」が問題にされているが、民法上、「損害」とは、1)物損 → 実損、 2)精神的苦痛 → 慰謝料、3)本来、得られるべき利益を失った → 損害 という3つがある。本件は3)を根拠にしているが、実際には国側が得られるべき利益などない。
 なぜ、損害がデッチあげられて、請求されているのか。国側は「損害」概念をねじまげて、「罰金」「制裁」に近いものとして使っている。国にたてつく者は許さない。それが刑事罰であろうと、民事上の損害であろうと、制裁を加えて追い出すという悪辣なやり方、スラップそのものである。日本の法体系にはないに近いものを無理やりにでっち上げて持ち出してきている。国のこういったやり方を徹底的に弾劾していきたい。

★一瀬弁護士(1:05:30)(渕上さんの審尋担当)
傍聴闘争は、裁判官を監視するという役割を果たしている。国民の鋭い視線が裁判所を見ているということが非常に大事である。皆さん、今日の傍聴、お疲れさまでした。

専修大学の内藤先生には、憲法上の「表現の自由」の一環として、このテント闘争が我々国民の権利なのだということを堂々と論文に書いていただいた。その中で大きな要件として2つある。
○空間を平和裏に占有して、それを占有し続ける宿営型という「表現活動」であること。
○宿営型のテントを設立した中で表現活動をする、「集会の自由」の一つの形態として、持続的な討論の空間を確保する。そういうことがこのテント闘争の中でどのように実現し得ているのか。

11年10月から11月にかけての福島の女たち、全国の女たちの闘い、それがバネとなって、1月の経産省のテント撤去の攻撃を打ち砕くことが出来た。4月から5月にかけてはハンガーストライキという形で盛り上げて行った。その後は金曜日の官邸前抗議と結合してテント闘争の基盤を作り上げていくことが出来た。

これを憲法論として裁判所に理解させ、認定を勝ち取ることが重要だと思っている。

テント撤去と損害賠償について、我々、弁護団としてはとことんこだわって、判決の中で何とかひっくり返していきたい。最終的に「テント撤去」と言わせないようにさせたい。今後も皆さんと運動をつくりあげていきたいので、今後ともよろしくお願いします。

どの弁護士の発言にも、地裁の裁判長のだまし打ちのような訴訟指揮に対する口惜しさがにじみ出ていたが、不利な条件のもとでも、全国の再稼働反対の運動に大きな影響を与えるであろうこの裁判に全力を尽くして最後まで取り組んで行こうという強い意志がうかがわれて、頼もしく思った。

福島からかけつけてくださった和田央子さん(放射能ゴミ焼却炉を考えるふくしま連絡会)は「放射能汚染物の焼却について」驚くべき福島の現状を報告(1:15:29)

Image鮫川

★福島県内で発生した放射性廃棄物のうち、可燃物は原則、焼却することになっている。仮設焼却炉は建設して1,2年、稼働した後、解体撤去される。これにびっくりするほどの金額がつぎ込まれている。最近完成した浪江町では1基500億円、富岡町では2基623億円、南相馬市では2基758億円。
今、福島県内では19市町村に24基の建設計画が進行中で、次々と稼働されている。

★(和田さんの)自宅から2キロのところに建設された鮫川村の仮設焼却炉は2012年に仮設実験炉第一号として秘密裡に建設が進められ、本稼働の9日後に爆発事故を起こした。
その後、地権者の同意書偽造、土地侵奪、同意署名者のうち4人が故人だった等、社会を震撼させる事実が次々と露呈した。地権者の一人は今、環境省と鮫川村長を相手に仮処分と刑事告訴を闘っている。

(詳しくは「週刊金曜日」7月10日号に「歩いて見て聞いた福島のいま」として掲載された以下の記事を参照してほしい)。

○地権者ないがしろに進む除染廃棄物の中間貯蔵施設(畠山理仁)
○建てては壊す焼却炉が示す「帰還政策」の空虚(まさのあつこ)

●鹿児島の遠嶋春日児さん(川内原発建設反対協議会)からは、目前に控えた川内原発再稼働をめぐる現地の動きなどの報告(1:20:00)

Image2川内

●その後、アピールがいくつか行われ、午後7時15分に閉会。
一、供託金500万円の返済にあてるために始まったTシャツ・プロジェクト
一、川内原発再稼働抗議行動の呼びかけ
一、原子力規制委員会抗議行動(再稼働阻止全国ネットワーク・木村)

配布資料: 正清太一、渕上太郎両「被告」の陳述書(要旨)

●控訴審第3回口頭弁論は9月18日(金)

(まとめ:あっきい  写真:ユープランさん あれこれ屋)

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Author:原発いらない女たちのテントひろば
「未来を孕むとつきとおかのテント行動」を引き継ぐ新ブログにようこそ!

「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」は
東京・霞が関の「経産省前テントひろば」を拠点とした、女性による脱原発・反原発のアクションです。
 年齢もバックグラウンドも様々な女たちが、福島原発事故に対して立ち上がった「原発いらない福島の女たち」につながろうと集まって来ました。
 それ以来、つねに新しい仲間を迎えながら、「原発を止めたい」「子どもたちを守りたい」という思いのもとにテントを拠点に多様な活動を続けています。
 生きること、暮らすこと、命をつなぐこと。小さく、ささやかなものへの眼差しを大事にして、「原発」という強大な構造を変えて行けることを固く信じて。
 このブログはもう一つの「テントひろば」。誰にでも開かれた、語らいと学びと交流の場です。世界中の女たちに呼びかけます。
「強く、そしてしなやかにつながっていきましょう!」

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